弁護士によるうつ病労働者の復職サポート事例

 2005年10月に働くうつの人のための弁護団を結成して以来、数々のご相談を受け、弁護士の立場からサポートをしてきました。その中から実際にあったケースをご紹介します。
 相談内容はちょっとした悩みから、弁護士が代理人として事業主との交渉や法的手続(労働審判・訴訟等)を行う場合まで様々です。
 些細なことだから・・・と一人で悩まずにお気軽にご相談下さい。弁護士の立場からサポートします。

ケース1
復職し、うつ病が全快した大手学校法人職員Eさん(女性・43歳)からのメッセージ

ケース2
地方公務員 交通労働者B氏(男性,37歳)の事例から

医師との連携と精神医学会への要望

 弁護士サポートにおいても医師との連携は重要であります。精神科の主治医は患者の復職に向けて協力的です。問題は産業医です。Eさんの産業医はEさんを支え、Eさんの駆け込み寺の役割を果たしましたが、B氏の産業医は法律を無視する所属長と一体となって違法行為を重ねました。報復人事を止めることもせず、B氏の症状の悪化についての産業医の責任は重い。管理職側に立つことに永年慣れてきた産業医の中に、時にこのような医師が登場します。しかし、メンタルヘルス対策の重要性が叫ばれる中で、産業医の目線が少しずつ変化してきたことも事実です。逆に開業する精神科医の中に患者の囲い込み的な傾向がないとは言えません。Eさんの主治医のように完治を宣言する医師はまれで、再発予防という目的で投薬を続けることによって患者を囲い込む傾向があるように思われます。うつ病が社会的に認知され、かつてのようにうつ病を隠して生きるほどではなくなりました。うつ病患者は毎年増えており、根本的理由は職場等におけるストレス増加にあるが、うつ病患者の社会復帰は投薬だけでは実現できません。病院や診療所の中には社会復帰プログラムを掲げられているものの実際には患者に投薬するだけというところも少なくありません。うつ病患者の社会復帰について、医師の側に患者を囲い込む傾向がないか精神医学会において総合的でかつ慎重な検討を要望します。